Blog

「夜明けは近い」

2014年02月28日 21:21
今、どんな気持ちってきかれても
・・・・朝から、憂鬱なんだ。
何故かって?
久しぶりに歯医者さんと会うんだ。
いや、治療して良くなるんだけど、
何せ歯医者が大の苦手。 
昨日から、
食事も喉を通らないんだ。 
ピンクの看護士さんは、
皆可愛いんだけど、
僕のDOCTERが、
優しい顔して荒いんだ。 
一生懸命治療をしてくれるんだけど、
休みなしで僕を痛めつけるんだ。 
まるで、映画「マラソンマン」の、
ダスティン・ホフマンと
ロ-レンス・オリビエみたいな・・。
走って逃げ出したい気分だよ・・。
DOCTERは大の音楽好きで
僕の後輩の友人でもある。
話はとても合うんだけれど、
治療の仕方が、
ジミ・ヘンドリックスみたいに
WILDなんだ。
それでも麻酔が効いた時は、
いつの間にか、
寝てしまったけどね

マスクをして眼鏡をかけたDOCTER。
とにかく元気もいいんだ。
最初に会った
”日曜日の印象”と大違い。
自衛隊の鬼軍曹みたいに
大きな声で看護士を
名前で呼ぶんだよ
”ミキ~~!ドリル持ってきてくれ。
大きいのから小さいやつまで! 
るべく早く!”
いくら僕が若い頃、
PUNK BAND「THE DRILL」の
VOCALと言っても
本当のドリルは、御免こうむりたい。

あぁ~! 
痛くても口にあらわせない、この辛さ。
冷汗が・・・・
手に汗握るスリルの連続・・・・・。
治療が終わったら、
俺は
オンボロ、キャデラック”になっていた。
いや
”オンボロ、セドリック”以下かもしれない。

夢遊病者のように待合室へ。
受付にはここの歯医者の奥様。
さわやかな笑顔で
”痛く無かったですか~?”
心で、
”痛くないはずが、無いでしょう・・”
”じゃあ山部さん、
来週の金曜日ですね。
痛み止めと、
抗生物質出しときました~
お・だ・い・じ・に!”

今から、その「魔の金曜日」が、
まさに、目前に来てるのである。
お袋が、小さい頃言ってた
”歯磨きをせんと、
虫歯になるとよ~
JAMES BROWNが言っていた
”歌手は歯が命だ!”と。
頑張ります。

先は、長いけど・・・
夜明けは、近い・・・
そう信じて、
自分を奮い立たせる今朝。
煙草を持つ手が、
何故か震えている。
 
 

「さらば友よ」

2014年02月23日 01:24

 

今日二回目の散歩中、
前から気になっていた、
近くの、
訳わからん会社の前を通ると、
駐車場からシルバ-のポルシェ。
出てくるなり
"山部さん!"
髭を生やしアポロ・キャップを被った
なかなかハンサムな男。
"誰やったかいな~?" 
"井上です。PAの仕事やってます!"
"そうやろう、
前から何かスピ-カ-やらあってから、
怪しい会社やねぇ~と思いよったったい、
表にポルシェは止まっとうし、
MG,ボルボ、BM・・・
それに、
あんたのポルシェやろう・・・・
そうね、あんたがここの社長たい!
よろしくね・・・・"
 "あっ、奥さん、三浦さんですね!"
爆音とともに、消えていった。
うちの上さんの旧姓を知ってるのは
西新のLIVE HOUSE 「JA-JA」時代の奴等だ。 
今、組んでる
YAMAZEN&
THE BLUESFELLOWS のギタ-
TAD三浦の姉貴だ。 
このPA会社の井上と
TAD三浦で思い出すのが
「JA-JA]のオーナー石橋修三こと、
"マグネット石橋"だ。
この温かい春の兆し、
公園には梅の蕾が・・・。
懐かしくなった。
涙があふれてきた。
マグネット石橋、
通称「マグヤン」とは良く遊んだ。
弟の石橋三喜彦は真面目で、
STUDIO「HEACON]で頑張っている。

マグヤンは、
十数年前に亡くなった。
このPA屋の社長、
井上からの電話で知った。
あっという間に、
俺達に別れを言う前に旅立ちやがった。
綺麗な奥さんと可愛い女の子を残して。
今生きていたら61歳。
多分俺の還暦の時、
突拍子もない事を企ているに違いない。
"そう簡単に、還暦を迎えさせるか"ってね。
西新にも、
もう足を運ぶことも少なくなった。
町も、俺達の西新とは様変わりしている。
悲しいぜ悔しいぜ 。
あんたの分まで暴れまくってやるよと
心の中で誓い、
犬の散歩を終えた。 
久しぶりに気持ちいい、
土曜日の午後だった。
俺は忘れはしないよ・・・・
あんたの事を。

 

 

 

「眠れないぜ!」

2014年02月18日 00:58

そう、何て事無い話なんだけど、
眠れないんだ。

君だってそうじゃないか、
心の奥が、燃え盛って
・・・・眠れないんだ。

あいつもそうだった。 
あの娘は、やっぱりそんな女だった。

どうでもいい事だけど、
眠れないのさ。

濃いコ-ヒ-も飲んだせいかな・・
いや違う、心の奥が燃え盛ってるんだ。

悔しいんだ。
僕の気持ちが伝わらなくて・・・
ギリギリ来てるんだ。

睡眠薬なんて、
今の僕には飴玉みたいなもので、
なにも役に立たないんだ。

分かってくれるよね。
君なら・・・
だって、
そう言う風にしたのは君だから。
そうだろう?
君の心に手を当てて聞いてみるんだな。

答えは簡単、
お互い素直になろうよ・・。
昔の君みたいに、
昔の僕みたいに・・・・。

でも当分、
僕の心は奥の方で燃え上がってるんだ。
・・メラメラとね。

酒なんかでごまかさないよ。

だって、僕は、大の大人だもの。

わかって欲しい、僕の気持ちを。

この胸の奥で
燃え上がるこの気持ちを。

お休み。

僕は、眠れそうにないから、
もう少し起きているよ、
君の事を考えて・・・・。

じゃぁ~ね おやすみ。

 

「セント・ジェイムス病院」

2014年02月17日 22:06

セント・ジェイムス病院

今日は、あの娘の亡きがらに
会いにきたのさ
セント・ジェイムス病院
こんな貧しい病院の
白く冷たいテ-ブルの上
あの娘の顔は 青黒い
貧弱静かで 美しい
今は あの娘も 世界中
何処へでも
自由に行ける身さぁ
そうさぁ あの娘に聞いてみな
俺のような ダメな男には
出会わないだろう
だって あの娘は運が無い
こんな貧しい 
セント・ジェイムス病院

俺が、死んだ時
エナメルのピカピカのシュ-ズ
履かせてくれ
それから帽子も忘れずに
時計も鎖も 入れとくれ
だって、
あいつらには悟られたくない
俺が 本当は 
文無しだってね

今日は あの娘の亡きがらに
会いに来たのさ
セント・ジェイムス病院
そうさ、あの娘は運が無い
差別された この
セント・ジェイムス病院
今日は あの娘の亡きがらに
会いに来たのさ
セント・ジェイムス病院

又、親しい人が旅立った。
朝一番の電話。
何時も明るい奥さんからだ。
旅立つ人もあれば、
今をどうにか、
生き抜いてる人もいる。
そして、
新しい仲間に勇気づけられ、奮い立つ・・
しかし、朝から、
涙が止まらない。
今夜、会いに行くのさ・・・
"さよなら"を言いに。

 

「一升六人扶ち」

2014年02月15日 12:47

"おぅ山部、久し振りやのぅ
明けましておめでとう・・・"
"会長!こないだは、
田川で行われた「山本作兵衛」の
オ-プニング・セレモニ-で、
歌わせてもらって有難う御座います。
あの時会長が、
カレ-屋に連れて行ったやないですか。
あそこの大将の熊谷、
昔「照和」で
"シュ-ル・モア"って言うBANDの
BASS弾きよったとですよ。"
"そうか山部、お前熊谷ば知っとんか~。
あいつのぉ金尾義郎のBACKで、
東京におったんぞぉ~。"
"金尾ねぇ~懐かしかぁ~。
ところでこないだ、
親父の曾爺さんが
秋月の乱で切腹した「猪野国」と言う、
田川の造り酒屋に、
お参りに行ったとですよ・・・"
"そうか山部、お前秋月か~
ワシも秋月の出身ぞ~。
そして今日PAしよった奴がおったろが~
あれの名前がの~
「母里」って言うったい。
そうたい、
あの「黒田節」の母里太兵衛の子孫たい。
がっはっはっはっは!
そうけんのぅ
昔からお前も母里も福嶋家から、
こき使われよったったい。
がっはっはっはっは・・・"

後から考えたら、
本当に不思議な巡り合わせだと思ったが、
昔から、
会長にこき使われよったと思ったら、
無性に腹が立ってきた・・・。

輪廻転生。
会長は、福嶋。
PAの男は、母里。
歌い手は、山部・・・
不思議なもんだぜ、まったく。

 

「ファラオの犬」

2014年02月12日 16:44

色んな別れがあり、
出会いがある。
そこには、
人それぞれの
事情、生活、環境、
そして、
お互いの置かれた立場
いろいろある。
それは、
時に恋人同士であったり
家族の様でもある。
涙はつき物、
君の気持ちは
十分分かってるつもりだ。
肩を落とすのも分かる。
うなだれて、
無口になるのも
つい無愛想になるのも。

しかし、
任せてくれ俺達に・・・。
きっと、
丈夫に育てる自信がある。
昨日から、
その事で頭が一杯なんだ。
食事も喉を通らない
そんな気持ちなんだ。
君の分まで可愛がるし
愛情を注ぎ込むつもりだ。
分かってくれ。
君が愛情を注いだ分、
僕らも只今てんてこ舞い。
一生懸命なんだ。
まだ、
僕らの家に来て
時間が経ってないから
とてもデリケ-トなんだ。

しばらく
好きにさせとこうと思ってる。
昨日の夜も、
この寒空に散歩をしたよ。
君のBABYも、
少しばかり安心したみたいだ。
今朝も目が覚めると、
僕らのソファで眠っていたよ。
ひとまず安心。
朝食は
手作りのソ-セ-ジ入り白ご飯を
完食してた。

大丈夫だよ。
君から譲り受けた"ALAN”は
僕達が、
逞しく育てるからね。
君の分まで・・・

エジプトからやって来た ファラオの犬
サル-キ"ALAN”

シベリアの虎

2014年02月08日 21:40

空は見渡す限り、晴天。
 雲ひとつ無い。
ところがどうだろう・・
どうやら
友人の地域は大雪らしい。
思い出す40年前の今頃
高校生の1年生の俺は
友達3人と朝方まで麻雀をやっていた。
石油スト-ブで
夜食のインスタント・ラ-メンを
作りながら。
外に出たら、
くるぶしまで雪が積もっていた。
記憶の中で、
あれが博多で一番、雪が降った日だ。
今でもそう思っている。
以来、
あまり雪が積もった記憶が無い。
残念ながら。
5年前、
親父の故郷、秋月に正月2日に行った。
親父の友人の寺は山の中にあり、
その日は凄い雪だった。
車を置いて親父は言った。 
"これから先は歩いていく。 
シベリアと思えば、そんなにたいした事は無い"
最近は
足が痛い、膝が痛いと
元気のなかった親父だったが、
この日は違った。
小さな後ろ姿がたくましく見えた。
"ザク、ザク、ザク" 
膝まで積もった雪の中を、
スイスイ歩いていく。
お袋は、
甘木の自転車屋のお嬢さん。
"もう私は行かんよ・・・・
ここで待っとくけんね! 
あんた達だけで行きんしゃい
もう、疲れた・・・・"
ところが、
日ごろこんな行事に顔も出さない、
姪の「はるか」。
"おばあちゃん、頑張るよ!
おじいちゃんも、頑張りよっちゃけん、さぁ!"
上さん、俺、親父、お袋、姪のはるか。
どうにか、
山の上にあるお寺に辿り着いた。
"よう来んしゃった。
熱い蕎麦でも食べんしゃらんですか。
お参りはそれからで、・・"
そうだ。
あの蕎麦の味が忘れられない。
あの時の、
あの味を超える、
蕎麦には今も出会えない。

 山部"YAMAZEN"善次郎



<< 3 | 4 | 5 | 6 | 7