「眠れない夜」

2014年07月03日 21:42

眠れない夜。
問題山済み。
夢の中まで出てきやがる。
疲れ果てて夜の11時半
倒れるように
BEDになだれ込んだ。
大目の睡眠薬。
・・・効かない。

どうやら俺は
外人BARに居るらしい。
目の色が鳶色のハンサムBOY。
日本語が堪能。
実にしなやかに喋りやがる。
"あなた何を飲みますか?"
"そうだな、白のバカルディ-。
氷は小さめに・・ライムを付けて。"
店員はどの男も短髪で
ドイツ系の外人だらけだ。
"今晩どうですか?
誰でも指名してください・・・"
"冗談じゃないぜ!このホモ野郎"
心の中でそうつぶやいた。
綺麗なお姉ちゃんは誰一人いない。
絶世の美男子ばかりだ。
胸筋逞しく色が白い。
気持ち悪いくらいだ。
"あなたどこかで見たことがある!
そう天神のシアトル・カフェで。
ギタ-持って唄ってましたね!?"
"そんな時期もあったな・・・"
男は澄んだ目で
俺の目を覗き込む。
気持ち悪いんだよ。
どきやがれ、このホモ野郎!
俺は問題山積みの頭を
一人で整理しに来たんだぜ。
このBARに・・・。

ゲルマン民族に用は無い。
俺は大和民族だ、失せやがれ!
完全無視で飲んでると
"もう閉店の時間ですから
最後のオ-ダ-承りますけど
何がいいですか?"
"うるせぇ!
気持ち悪い日本語使いやがって。
白のジ-ンズが
尚更、俺の気持ちを逆撫でした。

気が付いたら
お客は俺一人だった。
カウンタ-へとよろめきながら
最後のオ-ダ-を注文しに行くと
ドイツ野郎達に囲まれた。
見上げると1m85cmはある
大きな野郎ばかりだ。
"私達の祖先はオ-ストリアで・・・
解るでしょう?
そう、吸血鬼の祖先ペンシルバニアから
やって来たんです・・・。
氷のように澄んだ目が
真っ赤に充血し
白い歯が牙をむいている。

5~6人からいきなり襲われ、
喉や首や腕、胸を噛みつかれた。
血だらけだ。 
"ぎゃーーーー!"

目が覚めた。
時計を見ると12時半。
1時間しか寝てない事になる。
大雨の中
ベランダで煙草に火をつける。
"なんやったっちゃろうか
変な夢を見たぜ・・・"
声がガラガラ。
そうだ。
思い返せばこの二日間、
全く違うBANDで8時間近く唄った。
ボロボロだぜ。
問題山積み。

当分、
眠れない夜が続きそうだ・・・。