五十二萬石
黒田の殿様から仰せつかった母里太兵衛｡
肥後は熊本､
細川の殿様への献上物を届けに...
"母里､お前は大の大酒飲み
くれぐれも粗相の無い様に"

熊本城は大きい｡六十四萬石｡
黒田藩より位が上だ｡
黒田の殿様から預かった大事な献上物｡
細川の殿様大喜び｡
"まぁ酒でも一杯注ごう"
"いや､殿様｡
黒田の殿様から酒は飲むなと
固く言われております..."
"ほう､黒田武士は
わしの酒を呑めぬとぬかすか!
母里､お前は大の大酒飲みと聞いた｡
この10升入る杯を飲み干したなら
拙者の好きなものを遣わすぞ｡
のぉ～母里"

引くに引かれぬ母里太兵衛｡
"それでは拙者が
この杯を飲み干したならば
拙者の好きな物を
もらうてもいいのでござるな..."。
"おぅ～上等｡
好きなものを遣わせてやるわ..."

母里太兵衛｡
一気に10升入りの杯を飲み干した｡
"酒は呑め呑め呑むならば～
日の本一のこの槍を～
呑み干すほど　呑むならば～
これぞまことの黒田節～

"細川の殿様
母里太兵衛､約束通り飲み干しました｡
それでは床の間に飾ってある
朝鮮征伐の折､
加藤清正公が虎退治に使われた
｢日本号｣を頂戴したい"
"それは･･･"
"武士に二言はありますまい"

日本号の槍を持って
飲みながら踊る踊る母里太兵衛｡
"酒は呑め呑め　
呑むならば～..."

さぁ～熊本｡
大きいぞ国は｡
阿蘇山｡
福岡と言ったら､せいぜい油山｡
金崎､伊東ミキオ､仁輪加の皆が待っている｡
打ち上げの酒は
美味い酒にしたいものだ｡
｢黒田節｣の様にならんごと｡
内の上さんが言った
"飲み過ぎないように｡
あんた､分かっとろうねぇ～"
怖い怖い
気をつけましょう｡

飲酒運転撲滅～～～～～!はがいか

ブルブルブルルルル...

電話が鳴った｡
奴からの電話だ｡
"決まりましたから｡
11月15日土曜日B.B.KENCHANの店､
よろしくお願いします"
個展の真っ最中だぜ!!俺は苦笑い｡
16分して又奴からの電話｡
"ジャスティンが来れないそうです｡
太鼓探してください｡それにナガサキも｡
ハ-モニカ抜きで｡
しかしナガサキは近くの店でやってるので
暇を見つけて顔を出すそうですから｡
太鼓の方よろしく､竹下はどうですか?"
THE SHAKESの竹下｡
あいつもいろいろと忙しい...
声はかけてみるけど...
石橋の方はどうなんだろう!?
BASSの勝野は...!?
まぁ～どう言う形にせよ
BLUES FELLOOWSはやるって事だ｡

竹下から電話が入る｡
"OKです｡でもそれって
BLUES FELLOWSじゃないじゃないですか..."
"そうたい!そうばってん､
ジャスティンが来られんて言いようけん
TAD三浦御大から､名指しで
竹下の名前が上がったっちぇ!
ここはひと肌脱ぐしかなかろうもん｡頼むじぇ!"
"はい､分かりました｡
ところで、リハ－サルの方は･･･?"
"リハやら無いじぇ!
当日､店で1時間通すだけ｡それで終わりたい"
"分かりました"

こんな風に､
話は次から次へと短時間で決まっていく｡
アメ－バ－のように
逞しく前へと進む｡
止まる事は無い｡
どんな形でも
とにかくやる｡自分達の出来る範囲で...｡

TELEPHONE CALL
夜中の二時過ぎだけはやめて欲しい
少しぐらい眠らせてくれないかい...

ビルの谷間に吹く風
女達の話す声、笑い声
ビルの真上を飛ぶジェット機
一人、疲れたパッセンジャ－
俺も、
見知らぬ町で、
やっと心温まるコ－ヒ－にありつけた。

2０年前のニュ－ヨ－クを思い出す
十字路に立たされたこの俺は旅に出た
自分自身を見つめなおす旅に
答えは、中々でてこない
何日経っても答えは出てこない　
ただ時間だけが過ぎていく

誰もがパッセンジャ－
己の五感を、
フルにして歩き出せば
きっと、目的地に着くはず

長い道のりは　幾度となく
雨に降られ、
風に吹かれ　
時には日照り続きの、
そんな毎日

思い悩む前に、
まずは一歩踏み出せば
きっと、そこには　答えがある

歩くのに、疲れた
さぁ荷物をまとめて家に帰ろう

うずうずしている｡
時間が経たない...｡
BEATLESのABBEY ROAD｡
JOHNがヒステリックに唄ってる
いや叫んでる"I WANT YOU"

そう走り出しそうな自分の心を
落ち付ける為にかけたCDが悪かった｡
マイルスかビル･エバンスにでもしとけばよかった｡
永遠と終わりそうにない後奏｡
YOKOがJOHONの肩を叩く
"殺しておやり"
JOHNが振り返った｡
PAULを見つめた..MIX DOWN中のPAULを｡
MAGICAL MISTERY TOURの
無様な出来は何なんだい?
LET IT BEを
PHIL SPECTERに売り飛ばしやがって..
オイラの"ACROSS THE UNIVERES"は
原曲のこれっぽちの良さも残っていない｡
"ひと思いに､
ナイフで殺してしまうんだよ..JOHN"

目が釣りあがった魔女に惚れた｡
そして恋をした｡
愛を感じた。
誰が何と言おうとも構わない｡
自分に正直､これが一番｡
やんちゃが過ぎて自分が殺された｡
アメリカを舐めたJOHN
残った財産は独り占め｡

さぁ～
柳川でうなぎを食べに行くぞと
コンコルドで一飛び｡
食べ過ぎて戻した汚物は川の底｡
鯰と鰌､鰻が食べたとさ...

まったく
朝から変な夢を見たぜ。

"おぅい!洋之､風呂行くじぇ"
隣の二つ上のマサルが言った｡
"待っとって!今､行くけん!"
幼い頃､我が家に風呂が無かった｡
勿論この界隈で
風呂が家にある所が少なかった｡
歩いて3分の所に｢千代の湯｣があった｡
その頃俺は､善次郎じゃなかった｡
親から名付けてもらった
｢山部洋之｣と言う
ちゃんとした名前があった｡
親父は山部誠之助､お袋は洋子｡
お袋の洋と親父の之を取って山部洋之｡
田舎の婆さんが言った｡
"女の名前が男より先に付くと
あんまり縁起がようなか...｡
気にもしなかった｡

千代の湯は子供達大人達の
コミニケ－ションの場であった｡
色んな人達が入る｡
脱衣所の壁には
今流行の外国の映画のポスタ－や
ピンク映画まで毎日が興奮だった｡
男湯から､女湯から､
大きながする
"あんた!いつまで入っとうとね～?
はよう､あがらんねぇ～"
"かぁ～さん!シャンプ－ば投げてんやい～
汚れて石鹸じゃ泡の立たんたぁ～い｡
早よう､せんかぁ～"
"うちのサトミが男湯に入っとろう?正!"
"かぁ～ちゃん
背中に鯉が滝ば上る絵を描いとんしゃ～
おいちゃんがおるよ～!
まぁこんな具合に｡

俺達は風呂屋の息子で
高校三年生の隆兄ちゃんから聞く
｢ゴジラ｣の話に胸躍らされた｡
千代町は..｢宝来町｣は俺達の町だ｡
親父が営む紙問屋､米屋､自転車屋､
牛乳屋､魚屋､お菓子屋､鉄鋼所
印刷会社､チャンポン屋､ラ-メン屋､
うどん屋､たこ焼き屋､電気屋
宝来町全体が､今言う
大きなス－パ－マ－ケットだった｡
誰もが皆､顔馴染み｡
泣かす奴に泣かされる奴
可愛いアノ娘､綺麗な姉ちゃん
やけに色っぽい後家さん
BLUE BOY(今のオカマ)までいた｡

毎朝家の前を走る
電車の音で目が覚めた｡
家ごと揺れてたのを思い出す｡
ワル僧ばかり2～3人で
電車のレールに五寸釘を置いて
手裏剣を作った｡
東公園で子供の頃
タカられた事があったが､
宝来町のあんちゃん達が
次の日､取り戻してくれた｡
風呂上りのコ－ヒ－牛乳は大人の味｡
フル－ツ牛乳は青春の味｡
オロナミンCは禁断の味..
番台の風呂屋の親父から
喧しくおごられた事を思い出す｡

その内､
家にも風呂が..テレビも来た｡
家の庭に大きな無花果の木があった｡
それを取るのが俺の役目だった｡
白い汁が足とか腕につくと
妙に痒かった｡
..未だに無花果の喰い過ぎで
ス－パ－で無花果を見ると鳥肌が立つ｡　
無花果は買うもんじゃない
千切り取るもんだと今でも思ってる｡

アノ頃は一体何処へ行ってしまったんだい?
SONHOUSEの歌が頭の中で流れてきた｡
マコちゃん､篠山さんは､
俺ん方の隣のボロ･アパ－トに住んでたらしい｡
後から聞いた話やばってん｡
そういや背の高い髪の長い
汚い兄ちゃん達がおったなぁ..

婆さんが言うた｡
又､火事ねぇ～
宝来町やけんねぇ～金が燃えよったい｡
そしたら又新しい金が
この町に入ってくるたい｡
宝が燃えよう...
あれから45年｡
我が家に宝は来そうにない...｡
そして俺は､
山部洋之から山部善次郎に生まれ変わった｡

中学生の昼休み。誰かが言った
"昨日のアラン･ドロンとチャ－ルズ･ブロンソンの
｢さらば友よ｣観たや!?
"見た見た｡格好よかったねぇ～
特にチャ－ルズ･ブロンソンが警察に捕まって
並々と注がれた水の入ったコップに
コインば5枚入れるシ－ン
あれは渋かったじぇ～｡
アレこそ､
こないだ理科の時間に習った｢表面張力｣やねぇ"
"おいコップば持って来てんやい｡早よう"
井戸の冷たい水を
コップギリギリに注いで
山部がズボンから
無造作に10円玉を取り出し
中腰で神経を集中して
まるでチャ－ルズ･ブロンソンが
乗り移った様に慎重に10円玉を
ゆっくりコップの中に落としていった｡

一枚｡
二枚､三枚...
これからがハラハラドキドキ｡
手に汗握る瞬間｡
四枚目はどうにか入った｡
山部は神経を透明のコップに..
いや､これが映画だとグラスなのだが...
五枚目を入れては出したり｡
呼吸を整えて..
もうコップの表面の水は
パンパン今にもこぼれそうだ｡
山部の顔が
チャ－ルズ･ブロンソンに見えてきた｡
ついに五枚目の10円玉が
コップの中に落とされた...
"ＯＨ!ＹＥＡＨ～"
中学生一年生の皆が唸った｡
チャ－ルズ･ブロンソンみたいに｡

アレから４５～６年が経とうとしている｡
こんな遊びもたまにはいいんじゃないか?
子供の頃に戻って｡
スティ－ブ･マックイ－ンの｢大脱走｣を観た時は
自転車で中州から千代町まで
マックィ－ン並みにＪＵＭＰして帰ったものだ..

急がば回れ　親父が言った
恋は慎重に　時間をかけて
惚れた女を　モノにするんだ

どうやらオイラ　目が血走ってる
COOLな男が　アノ娘は好きらしい
急がば回れ　恋は時間をかけて

楽しくやろう　ROCKでGO GO
朝日が昇るまで　時間はたっぷり
チャンスを待つんだ　あせりは禁物
男と女　オイラも捨てたもんじゃない

あの娘に一目　会いたくて
車を　ぶっ飛ばしたのさ
アクセル踏み込んだとたん
ポリスの餌食

急がば回れ　恋は時間をかけて
あの娘もきっと　同じ気持ち
そうでも思わなきゃ　
やってられねぇぜ

楽しくやろう　ROCKでGO GO
朝日が昇るまで　時間はたっぷり
チャンスをつかめ　あせりは禁物
男と女　オイラも捨てたもんじゃない

変な天気｡
今にも雨が降りそうで
後四日したら多分満月｡
部屋が蒸し蒸しする｡
遠くでジェット機の音か
カミナリの音がする｡
犬がせわしなく走り回る｡
今夜の料理は､鶏の首らしい...｡
雌鳥が､あの娘の畑を荒らしてるらしい｡
俺は猟犬｡
ワンワン煩く吼えるのが仕事｡
そうしなきゃ
明日のステ－キが､俺らしい｡

隣の町のシンディ－｡
大きな口で平らげる｡
"おかわりくださいな!"
俺の舌の味はどんな味!?
聞かせてもらいたいもんだ...
俺の脚の太ももの味は!?

井戸に漬けられたお婆ちゃんは
何年物かな..
しっかり､いい味が付いている
裏山のトンネルで､
燻製にされた友達のSAMとGERGE｡
すっかり
カリカリに干からびて美味そう..
変な天気

変な奴
変な女
変なオカマ
変な宗教家
政治家は､いつも変｡
向かいの親戚のSAMANSAは
いつも変な格好で町を歩く｡
自分を猫と思ってる犬のALAN｡
BEATLESは
キリストより偉いという薬剤師。
片目をスズメバチに刺された
キャプテン･ハ－ドロック｡

変な天気
変なオブジェ
変なレコ－ド会社のスポ－クスマンは､サド
明太子にミミズ
新発売はゴキブリの塩漬け
行きつけのBARのカクテルは
全部馬の小便入り
美味いミ－ト･ボ－ルは
三日前に殺した猫の金玉入り

変な季節
変な動悸で始った｡
始めましょう
CRAZY CRAZY FEELING
メリ－ゴ－ランドは
フリ－･パス
頂上で下車してください。
地上まで､30秒
頂上までは､30分

変な季節
変な季節
変な季節
始ったばかり　
変な季節は病み付きになる

GOOD MORNING HAKATA～～!
ただ今夜明け前の5時30分｡
皆､元気にしてるかい?
それともまだBEDの中で夢心地!?
こちら博多区堅粕3丁目から生放送｡

たった今､
朝一番の列車が通り過ぎていったぜ
まだ外は真っ暗｡
昨日までの大雨が
嘘のように晴れ渡ってる｡
空港方面､板付の上に円盤襲来｡
何だか心がワクワクしてきたぜ!
君にも､あんたにも､
ヤツにも見せたかったよ｡
今度は野菜列車が動き出したぜ｡
まだ俺はMORNING COFFEEに
ありつけてないけど
セブン･イレブンの挽きたてCOFFEEも
なかなか捨てたモンじゃないぜ
おっとカレンダ－は9月｡
秋がそこまでやってきてる｡
あんなに分厚かった日めくりカレンダ－も
後わずか
"もう少し寝るとお正月
お正月には凧揚げて､
駒を回して遊びましょう～
早く来い来いお正月～"
そんな季節になったぜ!
今年の夏は一体何処に行ってしまったんだい?
カミナリ天国｡
コイツには痺れ上がらされたぜ...｡
何度布団の中に飛び込んだ事やら｡
"地震･雷･火事･親父"
昔の人は言いました
変な毎日.
大雨..
この野郎!
俺の卸したてのNIKEのシューズを
どうしてくれるんだい?
爺さんの片身の高下駄..
こいつが今年は役立った｡

毎年
俺の部屋にやってきていたアリが
今年は一度も顔を出さなかった｡
勿論ゴキブリも｡
蝿達も｡
ただしベランダには､
今年もスズメ蜂が飛んできた。
うちの上さんの、
お袋さんの生まれ変わりかもしれない。
俺達の暮らしぶりを覗き込むように
羽をブンブン言わせてやってくる｡

おっと窓の外が明るくなってきたぜ
ただ今6時前15分｡
GOOD MORNINNG HAKATA!
今日も､元気で行こう。
今日も､自分に厳しく
無駄の無い一日を心がけよう...｡
GOOD MORNINNG HAKATA!

もうすぐ放生会だ｡

ついに決戦の時,9月に突入｡
大雨とカミナリで
常夏のHOT SUMMERは何処に...
秋を迎えた｡
どうかしてるぜ､世界中｡

部屋の模様替え｡
秋の洋服を用意して衣替え｡
頭の思考回路を微調整｡
準備万端抜かりなし｡
さぁ～かかって来やがれ
今年も残り3ヶ月｡
気合入れて乗り切りましょう｡
自分の体と相談しながら...｡
OVER HEATは禁物｡
目の前のハ－ドルを一つ一つ片付けて
前に､進みましょう｡

楽しいことは､後回し｡
まずは一日を大切に｡
無駄の無いように､
後悔のないように､
生きて行きましょう｡
たまには､
失敗する事もあるかもしれないけど､
明日を信じて､今日を生きる｡

僕の心の様に
空は曇っています｡
でも､いつの日か太陽は昇るから
それを信じて｡
自然に身を任せれば
きっと上手く行く｡
そう､信じたいものです｡

僕の名前を呼んで欲しい｡
君の助けが必要｡
雨が窓を伝うように､
忘れかけたメロディ－に合わせて
鼻歌でも歌えば気が楽になる｡
だって
そうでもしなきゃ､ただ切なくなるだけ..
そう思わないかい?

SPTEMBERの雨｡
SPTEMBERの薔薇...｡
頑張るしか､ないでしょう...｡